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WebHostingの勧め〜近江太郎談〜



・遥かなるインターネット
 ブロードバンドが現実のものとなり一般社会に認められてはや数年、巷ではリッチメディアが氾濫し、インターネット技術が既存の技術を駆逐する事さえ見受けられるご時世になってきている。今や、PC及び携帯端末からやり取りされる情報量は一昔前の数十倍〜数百倍に至るだろう。十数年前までは、手書き+イラストであった各種のビジネス文書も、ワープロ活字+写真は当たり前となり、今後さらにリッチイラスト、動画等へのシフトが進んでいく事は疑いようがなく、オンラインを通じてやり取りされる情報量は増加の一途を辿るだろう。また情報量の増加と同時に、会社や家庭でのメール等、インターネットを利用する機会も急増している。社員には各個人にメールアドレスが与えられ、イントラネットを構築して情報通信の基幹とする企業や常時接続サービスを利用して個人のサーバーを立ち上げる事も珍しくない。労働世代であれば電子メールを送受信した事がない、ワードプロセッサを使用した事がないと言う人は限りなく0に近いはずだ。
・情報伝達の手段
 具体的に情報通信手段としてのインターネットとの関わりを考えると、インターネット上を流れる情報を単に閲覧するだけならブラウザ一つで、電子メールを受信するだけならメーラー一つで事足りる。では、情報発信源として考えた場合はどうだろう?
仮に、数MBのファイルがあったとしてそれを発信したいと考えた場合、真っ先に思いつくのはメールへの添付だ。メールへの添付もメーラーから簡単に設定でき、受信者も簡単に閲覧・保存が行える。
だが、メールへの添付はその流通の性格上、インターネットトラフィックに与える影響が甚大で、メールサーバーによっては容量制限等の措置を図られる場合がある。また、あくまで「電子版手紙」であるために送信から受信までにタイムラグが存在し、リアルタイム性を要求される情報の送受信には適さない。次に思いつくのはCD−R等の大容量媒体に焼いて郵送する方法だが、これはオフラインでの情報伝達を余儀なくされる場合を除いて、適切な方法だとは言い難い。では、他にどういった方法があるだろうか?
 初期のインターネットでは情報の流れが一方通行であり、掲示してある広告を閲覧すると言う性格が強かったが、インフラが整備されるにつれ、オンライン独自の様々なサービス、掲示板、チャット、クリック広告、ショッピングカート、メーリングリスト・・・等が生まれてきた。数え上げればきりがないがその中に、ウェブスペース貸し出しサービスと仮想ストレージサービスと言うものも存在する。これは何だろう?
・ウェブスペースの利用
 ウェブスペース貸し出しとは、その名の通り掲示物を閲覧する側ではなく、掲示する側になれる場所を貸してくれるサービスだ。具体的には、サーバー(貸主)のコンピューター上にあるディスクスペースを決められた容量だけ使用することができ、そこに文章や画像、動画等の掲示が行える。その場所の情報を伝えれば、誰にでも閲覧してもらう事ができる仕組みだ。
 仮想ストレージサービスとは、自分のコンピューターの一部としてウェブ上のスペースを利用できる事で、こちらは基本的に誰にでも閲覧してもらえると言うような性格のものではなく、電子データの貸し金庫的な使用が一般的だ。
 これらのサービスを利用すれば、基本的にメール添付では送信できないようなファイルをやり取りすることが可能だ。ただし、無料で使用できるところは、違法なファイルのやり取り、単なるファイルサーバー的な利用等でほとんどの場合がなんらかの規制を設けているため注意が必要だ。
では、これらのサービスを利用して、どのくらいの情報をやり取りできるのか?
 例えば100MBのファイルを考えた場合、そのままの内容でやり取りする事はできない。ウェブ上での通信は途中切断の可能性があり、ブラウザからのダウンロードでは完全にファイルを得る事ができない可能性がある。また、サービスの内容によっては一度に扱えるファイルサイズ、転送できる容量を規制しているものもあるため、大容量のデータは何らかの加工が必要となる。
・ファイルの分割と結合
 コンピューターを利用している上で、大容量のファイルをそのまま扱う事に不便を感じることは多い。例えば、2MBの画像はFD1枚に入りきらない。その場合、単純に思い起こすのはファイルを圧縮する事だが動画等の場合、サイズが劇的に少なくなる事は原理上有り得ない(可逆圧縮の場合)。そう言った場合に有効なのが、ファイルの分割だ。これは、単純に大根をぶつ切りにする事を想像すればいい。ファイルを大根と同じ要領でぶつ切りにし、それぞれを集めてまた一つにつなげると言う、電子データならではの方法だ。2MBの画像なら、1MBずつに分割してFD2枚に入れればいい。ファイルを分割、結合するツールは、フリーウェアで存在するので使いやすいのを選択すればいい。
・セキュリティーについて
 原理的に全世界の端末からアクセス可能なインターネット上に、大切な電子データを放り出すのは心配だと言う人もいるかも知れないが、メールに比べればその危険性は少ない。固定電話の盗聴と携帯電話の盗聴のようなものだ。固定電話は盗聴器を付ける場所が明確だが、携帯電話はそうは行かない。だが、完全ではない。それは当たり前だ。どうしても心配なら、ファイルをロックする方法がある。ファイルそのものを暗号化するツールも種々あるので、自分に合ったものを選べばいい。暗号化されているファイルを解読してまで盗まれる危険のあるデータをやり取りしている人はそういないだろう。
・最後に
 既に会社や自宅等でインターネット環境が整っている場合、前述したサービスや情報伝達の手段について何も知らないと言うのでは済まされない。ましてや、大容量ファイルをやり取りする事のある人ならなおさらだ。まれに、そう言った人たちがコンピューターやソフトウェア、LAN環境について愚痴をこぼすのを聞く機会があるが、それは環境が悪いのではなくインフラを使いこなせない人たちの怠慢だ。時代は刻一刻と移り変わり、扱う情報も変化していく。10年前は絵空事だった事が今では現実のものとなりそこら中に氾濫している。そう言った時代に適応していくのか、それともそれらを放棄するのか、それは各個人の判断に委ねられている。